南田中図書館の指定管理者制度導入に反対

2008年6月20日 15時06分 | カテゴリー: 活動報告

定例会最終日に反対討論をしました

新設の南田中図書館に指定管理者制度を導入することについて、文教委員会では採決の結果、可決となったので、反対の理由を明らかにする討論をしました。

議案第55号 練馬区立図書館条例の一部を改正する条例に反対の立場で討論を行います。この条例は、南田中図書館の新設と指定管理者制度を導入するものです。

南田中図書館は区立南田中小学校の体育館との合築で、12館目の区立図書館として建設されます。図書館は、区民文化を支える社会教育施設であり、この近くにはないことから、地域に根ざした図書館が必要とされています。
しかし、今回、南田中図書館の運営に指定管理者制度を導入することについては、様々な問題があり、反対です。以下、その理由を述べます。

第一に、導入決定が一方的で、住民との合意が得られていないことです。
施設と運営のあり方について検討するとして、公募区民の委員を含む(仮称)南田中図書館建設懇談会が開催されました。運営のあり方として「指定管理者制度の導入について」話し合われると公募委員のほとんどが考えていました。しかし、導入の決定が報告されただけでした。
「学校支援モデル事業を作り上げるのに企業では不適切、継続性・蓄積性が保証されない」「個人情報やプライバシーの保護に不安がある」など、公募委員のほとんどから導入反対の声があがりました。区は話し合いを求められましたが、建設懇談会を開かず、非公式の説明会にとどめました。区の考え方を説明するだけで、合意形成には至っていません。
区長は、私たちの一般質問に「住民自治をより一層進め、区政の透明化の向上と区民参加の推進に努めてきた。例えば、施設の建設にあたっては建設懇談会を設置し、区民の意見を伺いながら整備を進めてきた」と答えています。しかし、きちんと話し合うことなく、区の考えを押し付けるのでは住民自治とはいえません。

第二に、庁内検討は導入ありきで進められ、十分な検証も検討も行われていないことです。
(仮称)南田中図書館指定管理者導入の検討委員会では、他自治体の状況や現存の図書館との経費の比較についての検討が主で、区立図書館としての役割を明確にしていないだけでなく、直営、委託、指定管理者の比較検討も行われていません。
指定管理者が業務上得た情報は、区の公文書ではないことから、練馬区個人情報保護条例に位置づけたとはいえ、特に貸出履歴などの個人情報は思想・信条に関わることもあり、取り扱いを区がコントロールできるのか心配です。事業者任せの研修やチェック体制では不十分です。

「指定管理者でも運営できる」との判断は、安易で、教育施設としての役割を担うのに最もよいのは何かを検討していません。新設の図書館を、他の区立図書館と同様に運営するためには、現在、図書館運営を担っている職員が、その蓄積を生かすことが必要です。国会でも社会教育施設としての図書館は、職員の育成が必要であり、導入による弊害についても十分配慮し、検討するべきとの認識を示しています。さらに、指定管理者を指導・監督するための人員が必要となり、かえって業務が複雑になることは検討されていません。

第三に、学校支援モデル事業を指定管理者が行うために、区職員によるコーディネートが必要で、委託する意味がないことです。
現在の学校支援事業は、各図書館が担当する小中学校と連携して、本の探検ラリーの開催や図書館と地域文庫で選んだブックリストの配布などを行っています。
学校支援は、司書教諭など学校関係者や図書館開放委員など保護者、地域住民との連携が必要です。本来なら、南田中図書館職員が担うべき、コーディネーターの役割は、指定管理者制度を導入することにより、光が丘図書館に新設された子どもサービス係が担うことになります。地域の中での連携の構築や適確な対応ができないことを懸念します。

図書館は、地域文庫の活動や図書館協力員などに支えられ、機能を充実させてきた練馬独自の歴史があり、区民との信頼関係を築き上げてきました。また、学校支援においても保護者や地域の協力が欠かせません。合意を得ないまま指定管理者を導入すれば、これまで積み上げてきた信頼を失うことになります。今ここで、指定管理者を導入するべきではないと考えます。生活者ネットワークは、議案第55号 練馬区立図書館条例の一部を改正する条例に反対します。

先日、お伝えした小中一貫教育校について、10日の教育委員会では協議されませんでした。次回教育委員会は、6月27日です。動向を注視していきたいと思います。
引き続き、文教委員会に所属することになりました。光が丘地区の小学校統廃合、特別支援教育、中学校選択制度の検証、放課後子どもプランによる「ひろば事業」の全校設置など様々な課題に取り組みます。
交通対策等特別委員会から医療・高齢者等特別委員会に変わりますが、コミュニティバスや外環の問題についても引き続き取り組んでいきます。